WRAPS
股間爽快
WRAPSについて
WRAPS(ラップ)は男性用の下着です。
TRUNKS(トランクス)やBRIEFS(ブリーフ)と同様のものと考えてください。
弊社のWRAPSは実用新案を取得した、
新しい発想のデザイン性と機能性に着目したおつかいいただく方々により良い生活を提案する下着です。
デザインについて
まずはデザイン(形状)について考えます。
現在の日本男性の下着は、
■TRUNKS※1は1910年頃に考案された、紐またはボタンで着用するショートパンツ型の下着でボクサーパンツとも言います。日本では大正期にメリアス地や薄い綿地の猿股(さるまた)がトランクスに類似したものが若者を中心に着用され始めました。
■BRIEFS※2は1935年頃に発売された、サポーターの様な形状の下着で戦後アメリカから大量に輸入された、いわゆるパンツです。丈の短いビキニブリーフや廃部を極端に絞り込んだスタイルのTバック等も含みます。
■褌(ふんどし)※3
などがあります。
更に日本独特の下着である褌についてもう少し考えてみたいと思います。
褌は大まかに六尺褌(ろくしゃくふんどし)・越中褌(えっちゅうふんどし)・畚褌(もっこふん)・下帯(したおび)類(晒一反・締め込み・廻し)などに分かれます。
<特徴>
■六尺褌は、その名の通り六尺(2m27.4cm)※4の長さで反物幅(34㎝前後)の幅の長方形の一枚布で江戸時代から祭や水泳などで着用し装飾性の高い下着で、着用法も多くあります。また、江戸時代の一般の町人には普段着として股間に下着を着用する習慣はあまり定着して無かったので、特別な時(主に祭礼)にはレンタル六尺を利用していた記録もあります。今でも六尺といえば一定数の利用者はいます。しかし、普段用の下着ではないのです。
■越中褌は、手拭いや手拭い様の長辺(90㎝~100㎝程度)の片端に120㎝~150㎝程度の長い腰紐様の狭幅の帯、若しくは紐などを縫い付けた形状で明治以降、1945年頃まで日本の男性用肌着の主流でした。しかし、越中という名前の由来は多数あり、当然成立時期や内容も諸説存在します。さらに特徴として主に家庭内で作られたものを使用したために商品として盛んに流通された物ではなかったと云うことです。日本軍では越中褌を支給し着用を義務付けていました。
■畚褌は主に江戸時代の採石場など肉体労働者が着用した下着と作業着兼用だったのです。形状は、手拭いサイズの生地の長辺の両端に紐が通る程度の筒状に縫い付けをして紐を通し腰に締める非常に簡単なものです。
■下帯は非常に長い5m以上もある布を丸ごと巻きつけて使用する下着です。しかし相撲の各種廻し(まわし)類や祭礼で使用する締め込み(しめこみ)等は下着の用途のみならず衣装でもあり、大きな特徴、霧吹きなどで湿らせて強く体に着付ける(締め付ける)ことにあります。形態は似ていますが江戸期には晒一反(さらしいったん)を武士の下着にしていたとする意見もあります。※5
機能性について
ここでは機能性(素材)について考えてみます。
下着はほとんどが繊維製品です。天然繊維や化学繊維、保湿性・吸湿発散性などの機能性をもたせたものまで素材は非常に多くあります。元になる布の作り方も織物と編物(メリアス)やその他(下着の場合は殆ど無い)に分かれます。
先ず、繊維の材料は特性や機能性も天然・化学を問わず様々であり、更に同じ材料でも加工法によっても異なる特性を生じます。更に、アレルギーなどの原因になる場合もあり、使用者の各々が異なる嗜好もあることなど複雑で広範囲なのでここでは特に取り上げません。
次に織物は縦糸に横糸を織り込んで布を作る方法で、その特徴は伸縮性が無く形状が安定しているものが多いことです。例えば和服の場合これで柄や形状が着用したときも安定しています。これは紐や帯のようなものと考えてみました。良いところは使う人が任意に決めたテンションや位置で状態を保持することであり、いつでもその状態が変更できる。
編物は一本の糸を連続して編み込み布を作ります。特徴は伸縮性があることです。編み方や素材の違いにより伸縮性にも様々な特徴があります。Tシャツやジャージまたはブリーフは編物の布が無ければ作られなかったかもしれません。これはゴム紐のようなものと考えてみました。S・M・Lなど決められたサイズの範囲で自由に調整できテンションの強弱はあるものの常に一定状態を保持できます。
下着の性能
最近の大きな話題で精子の数が減少しているとのニュースがあります。※6
日本では長年、出版物やドラマ、会話の中で「妊活には褌が良い」と言われています。
ここで言う褌は越中褌で多くの世の中の人は「通気性がいいので陰嚢を冷却するからだ」と考えているのでしょう。
そういえば、生物の究極の目的は子孫を残すことつまり種の保存だと言えます。
そのため重要な役割を持つ陰嚢(精子を作り保存する臓器)が体の外側にあるのです。
なぜ重要な器官なのに体の一番外側(二足歩行以前)にあるのでしょう。
つまり多くの哺乳類のオスの一番後ろの臓器は精嚢なのはなぜということです。
答えの一つとして、次のような考え方を紹介します。
生まれたばかりの赤ちゃんの陰嚢はまた身体の中にあります。
それが思春期と共に身体の外側にせり出して、精子を作り始める条件を整えるのです。精子は体温より2度程低い温度で製造されるためなのです。
(東京女子医科大学病院泌尿器科腎臓病総合医療センターHPの「停留精巣とは」より抜粋)
男子力上昇
「草食男子」という言葉が数年前に流行りました。
本人の意思とは関係なく最近の研究では男性ホルモンの減少により
女の子にガツガツしない、できない男性が増加傾向にあると云うものです。
ホルモンが減少したことにより精子も減少し続ける話です。
この減少は生物として自然なことでしょうか。不自然でしょうか。
元来、動物のオスは生命力や精神力においてもメスにはかないません。
だから、メスの気を引くために強さや元気なことをアピールするものです。
その源泉の一つが男性ホルモンです。
大切なのは、肉体的に上手に現代の生活様式にマッチさせたケアの方法です。
様々な要素があり男性ホルモンが減少し続けております。
そして、体を締め付けたり通気性を悪くしたりという物理的な要素は簡単に改善できるのです。
意匠・デザイン
「ファッションは我慢だ」との意見もありますが、そういう人がいてもいいと思います。
更に「TPO」つまりTime(時)、Place(場面)、Occasion(状況)によってもファッション(服装)は変えなければならないこともあります。
下着も同様に考えられてきました。
しかしどうでしょう。
体に直接着用するものであり体の機能に影響を与える場合があるとしたら、慎重に考えても良いのではないでしょうか。
勿論、好みのものを着たいのは当然です。
だからファッションはどの世代の人々にも注目されます。
ことさら若い頃は特に興味の的になります。
例えば靴で考えましょう。
自分のサイズより2㎝小さな靴を履こうと思う時に、靴の素材によっては履けますが、徐々に体に食い込んで体に障害さえ与えかねないのです。
四谷鬼丸からの提案
■補正
二足歩行になった人間の宿命であると共に、現代の文明生活を営む上で経済効率やファッション性を優先したデザインを陰嚢を押さえつける下着が多くなり、陰嚢にかかる負担が増加させるようになりました。デザインは大切です。もっと大切なことは人が本来持っている機能を阻害しないものをお客様に提供することです。
■解放
体にかかる下着のテンションを最小限にして、使う人が自分の身体に合った着心地を感じられればいいですね、ゴムを腰につけるタイプの下着は、個々人体のバランス関係なく製造されているために、日本人の下着の考え方は太ももに負担を掛けないことです。余りにも自然に行われてきたので話題にされることもないのですが、
■必然
勿論、女性も男性も子孫を残すことが唯一の使命である時代ではなくなりました。多様化された価値観の中でせめて身体だけはむしろ下着ぐらいは最小限の制約の中で男性がその能力を十分に発揮できる様にしなければならない。
※1 トランス以前の下着は、ユニオンスーツとも呼ばれるワンピース型のは全身を覆い前の部分がボタンで首の下から股間まで開口部分を連続してボタンで締めて着用するものでした。これは19世紀のアメリカ衣料品改革の一環で当初女性用に普及したものが、すぐに男性にも人気が出てきました。この着用は一週間連続とか冬の間じゅう着用し続ける様なもので、現在のように衛生的ものではありませんでした。これを1910年頃にユニオンスーツを上下に分割し第一次政界大戦(1914年)頃にショートパンツ化したのが原型となり、その後1925年にエバーラスト(ボクシングメーカー)がボクサー用のトランクスの腰回りの革紐で止める方式から、ゴムを導入することで現在のトランクスの原型になりました。
※2 ブリーフは1934年にシカゴの下着メーカー「クーパーズ社」のデザイナーが考案したもので、運動用の下着やサポーターから発想された腰ゴムの下着で運動性能をアピールするため乗馬を連想させる「ジョッキー」の名前で1935年に発売されるや爆発的人気を得ましたが、第二次世界大戦のアメリカ国内ではゴムが戦略物資に指定され軍用の下着として生産を優先したため、一般では紐やポタンで代用着用する様になりました。戦後、指定解除されると共に爆発的に普及しました。そして大量生産により安価な下着として日本に上陸したのです。
※3 股引や半タコなど祭の時や人力車夫など長系のパンツ状の肌着兼アウターの限局的な用途の 着衣もありますが、こちらの方が褌類より歴史があるとする考え方もあります。又同系統のもの 又は異名として猿股や明治以降のステテコ(パッチ)等もあります。しかし現在では下着(肌に 直接着る衣料)のカテゴリーではないと解釈できます。
更に地域性や特殊用途(運動用)など 下着と言える物は多数存在します。日本独自の越中褌は安価で大量に流通するブリーフの進展により急激に利用者も減少しました。それでも、1965年頃から三越百貨店では越中褌を「クラシックパンツ」として販売を始めました。今日まで需要の増減はないもののその販売は現在も続いております。また医療用では「T字帯」として使用されています。
※4 曲尺・矩尺(かねじゃく)は建築等に用いられた一尺が30.3cmのものと鯨尺(くじらじゃく)は服飾用に用いられた一尺が37.9cmのものがあります。厳密に言うと1958年頃に制定された尺貫法により利用が制限されています。
※5 日本における下着の原点は、現代で云う小袖(薄手の着物)だとする研究者は多く江戸時代 中期までの高級武士は腰回りに下着を着用せずに小袖を着用していたとする研究者が多数です。
その後普及した晒一反は割腹の作法に通じるとする研究者もいます。
女性の場合、小袖から腰巻きや湯文字に変化し腰に巻きつけるだけの下着のみ存在したのです。しかし白木屋の火災(1932年)で下半身が露出する事が嫌で避難出来ず多くの犠牲者を出した事により女性の肌着の概念が大きく変わる事になりました。
※6 最近BBCのWEB版で2017年7月25日に《「人類を絶滅させる可能性」があるほどの精子数の減少(Sperm count drop "could make humans extinct")》と報道された。イスラエルのヘブライ大学での研究結果によると1973年から2011年の間に精子数が59.3%減少している(338,000,000個/mlから138,000,000個/ml)という結果がある。世界の42,935人を対象にした調査結果。特に北米・ヨーロッパ・オースラリア・ニュージーランドは顕著に減少傾向が見られアフリカ・南米・アジアでは大きな減少傾向はないとされた。但し日本は減少傾向である。
即ち文明社会生活圏は減少傾向であるとされるものです。またThe Wall Street Journal Institute for Public Health Surveillance)の調査でフランス国内の35歳の男性の精子数は32.2%減少しているというものもあります。いずれの場合も原因は複合的とされ特定されません。